「価値観が合う人と出会いたい」と思っても、初対面で何を聞けばよいか迷うものです。「どんな恋愛が理想ですか」と大きく尋ねるより、最近の休日や、日々の小さな選び方を話題にしてみませんか。
この記事では、相手が大切にしていることを知るための質問と、答えが自分と違ったときの返し方を紹介します。質問も会話も架空の例です。全部を順に聞く必要はなく、今の話題に合うものを一つ選んでください。
知りたい価値観を、日常の一場面に置き換える
一口に価値観といっても、休む時間、仕事との付き合い方、人との距離、お金を使う場面など、話題はさまざまです。まずは「自分は何を一緒に相談できる相手を求めているのか」を一つ考えてみましょう。
例えば、一人で過ごす時間を大切にしたいなら、休日の話から始められます。新しい体験を一緒に楽しみたいなら、最近試してよかったことを聞けます。「誠実な人ですか」と人物を評価する聞き方を、具体的な過ごし方を知る聞き方へ置き換えるのが、ここでの提案です。
初対面でも話題にしやすい、価値観を知る5つの質問
1.「予定がない休日は、どんなふうに過ごすと満足できますか?」
「インドア派ですか、アウトドア派ですか」と二つに分けず、その人なりの休日を聞く質問です。「午前中は散歩して、午後は家でのんびり」と聞いたら、「散歩は景色を見るのが好きなんですか?」など、気になった部分を一つ拾えます。
外出するかどうかだけで、社交的・消極的と決めつけないようにしましょう。一人で出かけるのが好きな人もいれば、家で友人と料理をするのが好きな人もいます。
2.「忙しい一週間が終わったら、まず何をしたいですか?」
会食で気分を変えたい、何も予定を入れたくない、趣味に集中したい。答えを聞いたら「そういう時間があると、ひと息つけるんですね」と受け止め、自分の過ごし方も短く添えてみます。
ここでは仕事の大変さを比べたり、勤務先や勤務時間を細かく尋ねたりする必要はありません。会う予定を考えるときに、どんな時間を残しておきたい人なのかを知る入口にできます。
3.「初めてのお店を選ぶとき、何がいちばん気になりますか?」
料理、落ち着いた席、価格、行きやすさなど、選ぶときに大切にする点を聞けます。「高いお店が好きですか」と大きなくくりで尋ねず、今いる店やプロフィールに書かれた食の話題につなげると、自分からも話しやすいでしょう。
同じ人でも、普段の食事と記念日では選び方が違うかもしれません。一つの答えから、その人の金銭感覚全体を判断せず、「普段なら、入りやすいお店が好きなんですね」と、その場面の話として受け取りましょう。
4.「最近、時間を忘れて楽しんだことはありますか?」
共通の趣味を探すだけでなく、どんなことに楽しさを感じるのかを聞く質問です。知らない趣味でも、「どんなところが面白いですか」「始めたきっかけは何ですか」と聞けます。詳しい知識を持っていなくても、相手の話に興味を向けることはできます。
思い浮かばないと言われたら、別の話題へ移って構いません。「何か熱中していないと魅力がない」という採点の材料にはしないでください。
5.「少し時間ができたら、やってみたいことはありますか?」
遠い将来の大きな目標に限らず、近所の店に行く、読みかけの本を読む、といった話もできます。「旅行に行きたい」と聞いたら、行き先を次々に尋ねる前に、「ゆっくり滞在したい感じですか、それともいろいろ回りたいですか」と、楽しみ方へ話を広げてみましょう。
相手が話した希望は、すぐに一緒に実現する約束ではありません。「それなら次は二人で」と急いで結び付けず、まずはどんな時間を楽しみにしているのか聞いてみます。
質問は「自分の一言・一つ聞く・答えを受け取る」の順で
質問だけが続きそうなら、先に自分の具体例を一文だけ添えてみましょう。「私は休みの朝にパンを買いに出るのが好きなんです。予定がない日は、どんなふうに過ごしますか」という形です。相手に同じ答えを求めず、自分の話も会話に差し出します。
答えを聞いた後は、別の質問へ進む前に、その中の言葉へ反応します。「朝の静かな時間が好きなんですね。私は夜に読書することが多いです」と返せば、自分との違いも話題にできます。
質問の形については、The Gottman Instituteも、はい・いいえだけで終わらず、相手が自分の言葉で答えるオープンな質問を紹介しています。聞き方を考える際の参考にできます。出典:The Gottman Institute「How to Have Better Conversations with Your Partner, and Just About Anyone Else」。ただし、質問の形を工夫しても、相手に詳しく答える義務が生まれるわけではありません。
答えが違ったら、同意を急がず「一緒に過ごすなら」を考える
例えば、相手は休日にたくさん出かけたい、自分は家で休みたい。そこで「合わないですね」と終える前に、どちらも無理のない過ごし方があるか、会話の範囲で確かめることもできます。
架空の返し方なら、「外に出ると気分が変わるんですね。私は家で休む日も欲しくて。誰かと出かける日は、前もって予定を決めたい方ですか」と伝えられます。自分も外出好きなふりをする必要はありません。
一方で、違いは必ず調整すべきものでもありません。大切にしたい時間が両立しないと感じたら、その感覚を持っていて構いません。答えの一致だけでなく、こちらの話も聞いてくれるか、異なる希望を否定せず扱えるかを、自分の判断材料にしてみてください。
「一人で休みたい」という答えも、毎回会いたくないという意味だとは限りません。逆に、同じ趣味があるだけで生活の希望まで一致したとはいえません。分かったことと、まだ聞いていないことを分けておきましょう。
結婚観など大切な話は、聞きたい理由も伝える
結婚への意向や暮らしたい場所など、出会いを考えるうえで先に知っておきたいこともあります。軽い話題だけを続けて、必要な確認を避ける必要はありません。ただし、相手の家族事情や過去の交際を詳しく聞き出すこととは分けて考えます。
例えば、「私は将来の結婚も考えて出会いを探しています。今はどんな出会いを考えていますか。まだ決めていない、でも大丈夫です」と、自分が聞く理由と、答えを急がなくてよいことを一緒に伝えられます。
相手が今は話したくないと伝えたら、同じ質問を言い換えて繰り返すのは控えましょう。その時点では希望が分からないことも含めて、今後やりとりを続けるかを考えられます。
マッチングアプリのメッセージでは、一通に詰め込まない
対面の会話と違い、メッセージでは複数の問いがまとめて届きます。「休日は何をしていますか。仕事は忙しいですか。結婚はいつ頃したいですか」と一度に送ると、どこから答えるかを相手に委ねることになります。まずはプロフィールの具体的な言葉に触れ、聞きたいことを一つに絞ってみましょう。
返事が短くても、価値観が合わないとすぐに結論を出さず、その問いへの回答として受け取ります。連絡の頻度そのものが気になる場合は、返信ペースが合わないときの伝え方を参考に、話題とは別に相談してみてください。
会話の後は、相手を採点するより自分の希望を整理する
会った後、たくさんの項目を丸やバツで埋める代わりに、次の三つを短くメモしてみてください。相手の発言と、自分の受け取り方を分けるための整理です。
- 分かったこと:「休日のうち一日は予定を入れずに過ごしたいと言っていた」など、実際に聞いた内容。
- 自分の希望:「私は会う日が早めに決まるとうれしい」など、自分が大切にしたいこと。
- 次に話したいこと:「予定はどのくらい前に相談するのが好きか」など、まだ分からない一点。
最初の会話で相手の全てを知ろうとせず、次に確かめたいことを残しておいて構いません。次回の予定を立てるなら、初デートの場所・時間・待ち合わせの決め方も参考になります。
次の会話では、一つの質問と自分の答えを用意する
まず、自分が気になる場面を一つ選ぶ。次に、その場面についての自分の答えを一文にする。そして、相手に聞いたら、返事の中で気になった言葉へ反応する。この順で試してみましょう。
価値観を知る会話は、理想の答えを引き出す試験にしなくて大丈夫です。話せる範囲で互いの日常を少しずつ伝え、自分が大切にしたいことも置き去りにしない。そのための入口として、今回の質問を使ってみてください。
