デートで沈黙になりたくなくて、仕事、趣味、休日の予定と質問を続けてしまう。相手は答えてくれるものの、面接のような会話になっている気がする。そんなときは、新しい質問を探す前に、今の話がどこまで続いているかを見直してみましょう。

この記事では、対面の会話で質問を重ねがちな場面を取り上げ、相手の話を受け止めたり、自分の話を返したりする修正例を紹介します。登場する会話は全て架空です。決まった手順を毎回繰り返す必要はなく、当日の話題や互いの過ごしやすさに合わせて使ってください。

質問の数を数える前に、会話が止まった場所を見る

質問が多いことだけを、直すべき問題と決める必要はありません。相手も楽しそうに話を続けているなら、その話題を一緒に楽しめます。気になる場合は、自分が次のどの場面に近いかを振り返ってみましょう。

  • 相手が答えると、内容に触れず、用意していた別の質問へ移っている。
  • 話の途中で気になる言葉が出るたびに質問を挟み、元の話へ戻れていない。
  • 自分の話が長くなり、その後に慌てて質問を続けている。
  • 短い返事が来るたびに、より詳しく答えてもらおうと質問を重ねている。

当てはまる場面を一つ選ぶと、次のデートで試すことを絞れます。「質問を全部やめる」まで大きく変えず、別の質問へ急ぐ一場面を見直すことから始めてみてください。

次を聞く前に、相手の言葉で一度止まる

例えば「最近、家でパンを焼いているんです」と聞いたとき、「仕事は何ですか?」と別の話へ移る前に、「パンを焼くのが最近の楽しみなんですね」と返して、一度待ってみます。必ず質問形で終える必要はありません。

相手が続きを話したら、そのまま聞けます。一区切りついたところで、「私は焼きたてのパンを買いに行くことが多いです」と自分のことを少し話すこともできます。共通の趣味がなくても、知っているふりをせずに、今の話への感想を伝えられます。

聞き方の参考として、The Gottman Instituteの記事では、相手の話をときどき自分の言葉で言い換え、聞き取った内容を確認する方法が紹介されています。出典:The Gottman Institute「The Digital Age: The First Duty of Love is to Listen」。

ただし、言い換えた内容を相手の気持ちの正解にしないようにしましょう。「一人で過ごしたいということですね」と決めつけるより、「休日の朝は、ゆっくり過ごすのが好きという感じですか」と、違えば直してもらえる形にできます。

会話の修正例:質問を足す以外の返し方を選ぶ

1.話題が次々に変わってしまうとき

自分「休みの日は何をしていますか?」
相手「最近はパンを焼いています」
自分「そうなんですね。お仕事は忙しいですか?」

この例では、相手が話したパンの話題を置いたまま、仕事の話へ移っています。続けて聞いてみたい内容なら、新しい質問を使う前に、その話に残ってみましょう。

自分「家で焼くんですね。焼けたときの香りがよさそうです」
相手「そうなんです。朝に焼くと、ちょっと特別な休日になります」

このように続くとは限りませんが、質問を足さず、感想を返して待つことも試せます。話題を変えるなら、「パンの話を聞いていたら、朝の過ごし方も気になりました」と、つながりが分かる言葉を添える方法があります。

2.相手の話を途中で止めてしまったとき

相手「この前、友人と展示を見に行って、その後に……」
自分「どこの展示ですか?よく美術館に行くんですか?」

場所が気になっても、相手はまだ話の続きを持っているかもしれません。途中で止めたと気付いたら、「先に質問を挟んでしまいました。その後のお話、続けてもらってもいいですか」と、元の話を相手に戻せます。

次からは、知らない言葉を全てその場で確認せず、話が一区切りついてから必要な点を聞いてみましょう。相手の答えを聞きながら、次に聞くことを何個も組み立てなくても大丈夫です。

3.自分の体験談で話を引き取ってしまったとき

相手が「旅行で朝市に行くのが好き」と話したとき、自分の旅行先を全部紹介し始めると、元の話がどこまで進んだか分からなくなることがあります。自分の話は一つの場面に絞り、相手に戻す言葉を添えてみましょう。

自分「私も以前、朝市で食べたスープが印象に残っています。つい自分の旅行の話をしてしまいました。さっきの朝市では、何が楽しかったんですか?」

ここで無理に質問を返さず、「朝市のお話をもう少し聞きたいです」と伝える形もあります。自分の体験は、相手の経験を上回るための比較にしなくて構いません。

話題の準備は、質問リストより「自分も話せること」から

会う前に質問をたくさん用意すると、聞き終えることに意識が向くと感じる人もいるでしょう。そう感じる場合は、最近楽しんだこと、休日にしたいこと、今いる店の好きなところなど、自分も一言話せる話題を選んでみます。

例えば「最近、家で簡単な料理を作るのが楽しい」という自分の話があれば、食べ物の会話になったときに出せます。事前に決めた順番どおりに話す必要はありません。相手の話とつながらなければ、その話題は使わずに終えて構いません。

生活や大切にしていることをもう少し知りたいときは、恋愛の価値観を知る質問の例も参考になります。一度のデートで、全ての項目を確かめようとしないようにしましょう。

短い返事や沈黙があっても、すぐに質問で埋めない

相手が「そうですね」と短く返したとき、より詳しい質問を次々に足す前に、一呼吸置いてみてください。その返事だけで、興味がないのか、言葉を考えているのかまでは分かりません。

自分も緊張しているなら、「少し緊張して、質問ばかりになっていました。私は最近こんなことがあって」と、自分の話を短く置く方法もあります。ただし、相手に「もっと話してください」と役割を押し付ける形にはしないようにしましょう。

今いる場所の飲み物や景色に触れたり、少し落ち着いてから別の話に移ったりすることもできます。デート中ずっと話し続けることを、自分だけの課題にしなくて大丈夫です。

「分かります」の後で、同じ経験を作らない

相手の趣味をよく知らなくても、会話に参加できます。「詳しくはないのですが、その話は初めて聞きました」「どんなところが面白いと感じますか」と、自分が分かっている範囲で返せます。

経験がないのに「私も同じです」と合わせるより、知っていることと、まだ知らないことを分けて伝えてみましょう。「分かります」と言った後に何も続かなくなるなら、「私は経験がないけれど、準備を楽しむ感じは好きです」と、自分の言葉へ直すこともできます。

聞く・話すの量を、きっちり半分に揃えようとしない

好きなことを長く話したくなる場面もあれば、まずは相手の話を聞いていたい場面もあります。ここでは、発言時間を同じに揃えることより、話したいことを出せる余地が互いにあったかを振り返る方法を提案します。

自分ばかり話したと感じたら、次の話題で相手の話を聞く。聞くことに集中しすぎて自分を全く伝えられなかったなら、次は一つだけ自分の出来事を話す。反省点を全部直そうとせず、一場面を調整してみましょう。

相手からあまり質問が来ない場合も、こちらから短く話してみることはできます。それでも話を遮られたり、話しにくさが続いたりするなら、その過ごしやすさも、自分が関係を考える際の判断材料にできます。

デート後は、会話が盛り上がった量より一場面を振り返る

帰宅後に振り返るなら、「質問を何個したか」だけで採点せず、次のどれかを短く書いてみてください。

  • 相手が話してくれて、もう少し聞いてみたいと思った話題。
  • 自分の話を途中で止めずに聞いてもらえて、話しやすかった場面。
  • 次は途中で質問を挟まず、続きを待ってみたい場面。

印象に残った会話は、帰宅後のお礼に一言添えることもできます。文面に迷う場合は、初デート後のお礼メッセージの例文で、また会いたいときや気持ちが決まらないときの書き方を紹介しています。

次の会話では、質問を足す前に一度待ってみる

相手が話し終わったら、その中で気になった言葉を一つ受け止め、一度待つ。話が続いたら聞き、一区切りついたら自分のことも少し話す。まずは、この一場面を試してみましょう。

会話を一人で進行し続けようとせず、話す番を互いに渡せるかを大切にしてみてください。用意した質問を使い切れなくても、その日に二人で話せた内容を、次のやりとりにつなげられます。